カロッツエリア・カゼラー二は、船舶のデザイン工房としてイタリアのイタリア北部クレモナ郊外に創設され、20年以上の経験を積み重ねてまいりました。船舶のデザインから設計、3Dモデリング、試作から生産まで一貫して手がける幅広い経験と高い技術力を持っています。そして、長年にわたり船舶業界で培ってきたノウハウをもとにタイプHを生み出し、自動車の分野に新たな一歩を踏み出しました。
私たちは単にオリジナル・モデルのフォルムを模倣するのではなく、当時デザイナーのフラミニオ・ベルトーネがHトラックに込め思いを、最新のグラスファイバー技術を駆使して再解釈し、ノスタルジックでありながら現代的なデザインに仕上げました。
シトロエンの歴史的なアイコンであるタイプHの開発にあたっては本家シトロエン(テクニカルセンター)のサポートを得て、完成したボディキットはPSAグループより公認を受けています。
PRODUCT QUALITY|品質
船舶業界でも一流の職人技と情熱が、3DデザインからCNCによる精密な部品製造、グラスファイバーを用いたボディワークまで、あらゆる工程における高い品質を保証します。
100% CUSTOM|カスタム
熟練の職人技が生み出す製品は全てメイド・イン・イタリー。多彩で経験豊富なプロフェッショナルたちの手により、自由自在にカスタマイズが可能です。
ビルダーのファブリツィオ・カゼラーニは、イタリアのクレモナに生まれ、ミラノのブレラ美術アカデミーを卒業後、フレッティ・グループやリーヴァ造船所、アイシーヨット、ロマックノーティカなど、世界に名だたる高級船舶メーカーにグラスファイバーを主とする複合素材の部品を納入するサプライヤーとして経験を積み重ねてきました。
船舶のモデルや部品金型の製造やプロトタイプの製作を通じて得た豊富な専門知識と設計から製造までの生産プロセス全体を合理的に管理する能力を自動車分野に生かします。
プライベートではシトロエンのヴィンテージカーコレクターであり、2CVでサハラ砂漠でのラリーレイドに挑戦し、イタリアの2CVクロスチャンピオンシップにも参戦するエンスージアストです。
デザイナーのデビッド・オーベンドーファーは、ハンガリーのブタペストに生まれ、MOME Moholy-Nagy University of Art and Designでインダストリアル・デザインを専攻。
卒業後はリーヴァやサンロレンツォ製ヨットのスタイリングを手がけるオフィチーナ・イタリアーナ・デザイン・スタジオで12 年間デザイナーとして活躍してきました。
その情熱はヨットだけではなく自動車にも注がれ、“過去と未来の間のクルマのコンセプト”と銘打たれたプロジェクトに 10 年間取り組んできました。
オベンドーファーはカゼラーニのコラボレーターであり、タイプHおよびHGのボディスタイリングを担当しています。
1970年代のフレンチ・フィルム・ノワール。明と暗のシルエットで描写される映画のさまざまなシーンと情念的なストーリーが、今でもわたしの心象風景にあります。パリ、エッフェル塔、シトロエン……今から遡ること46年前の1977年8月。まだ夜が明けていない早朝のシャルル・ド・ゴール空港T1に着陸した飛行機の窓から初めて見たエールフランスのTYPE Hが闇に放つヘッドライトの光線が私の脳裏に焼き付きました。おぼろげな、それでいて何か意思を秘めたような黄色いライトの光が、その瞬間、わたしの心の奥底をはっきりと照らしたのです。
それから何台のシトロエンを乗り継いだでしょう。わたしはシトロエンと共に人生の時を重ねていきました。2CV、DS、SM、CX、アミリ、XMそしてBXやエグザンティア、C4ピカソ……歴代のシトロエンにはそれぞれ忘れがたい思い出が詰まっています。
時は流れて2018年10月、わたしは娘と共にイタリア北部の街クレモナのカロッツエリア・カゼラー二を訪ね、タイプHを現代に甦らせたファブリツィオとゆっくり食事をしながらお互いの人生のピースをはめ合わせました。そして食後のコーヒーとデザートが終わる頃、わたしは彼がタイプHに込めた想いを日本へ伝えるパートナーとなることを決意しました。
新しいタイプHは、きっとオリジナルと同じように長く愛されるクルマに育っていくでしょう。このページを読んでくださっているあなたが、オーナーのひとりとして新しい歴史を紡ぐ仲間になってくださるなら、これに勝る喜びはありません。あなただけのアイディアを、タイプHで実現してください。わたしたちは全力でそのお手伝いをさせていただきます。ファブリツィオと同じように、お客様と一緒に楽しみながら。